将来使えるよう雨水を集めて貯めておくシステムで、雨の日々から恩恵を受けよう。
文と写真:トレイシー・ダール (Tracy Dahl)
翻訳:北原 千絵
屋根を叩く数滴の雨の音からゆっくりと始まります。嵐が激しくなると、太鼓を打つ雨は段々と強くなり、雷鳴が鳴り響き、やがて雲は晴れていきます。程なく、水の奔流は縦樋を通ってから、待ち受ける雨樽に流れ込みます。雨はあなたの庭に水を与え、集められた水は何日もの間、あなたの作物を育てます。菜園家をはじめとする多くの人にとって、雨水や雪解け水を節約することは、経済的で持続可能な楽しいことなのです。
なぜ雨水を集めるのか?
水は命です。降水を集めて後で使用することは、私たちの人類の歴史と同じくらい古くから行われてきたことです。主に天気任せの活動ではありますが、目的を達成するために設備の設置が間違いなく必要です。十分な量でタイミングの良い降水がある地域に住む幸運な人もいます 。私と妻が住んでいる場所はコロラド州南部のサングレ・デ・クリスト山脈にあり、降水はあまり期待できません。あなたがどこに住んでいるか、どのような目的を持っているかにより、システムの大きさと複雑さが決まります。あなたの目標は何でしょうか?
ガーデニング。植物は雨水が大好きです。ほとんどの場合、地下水や処理済みの市水よりも庭に適しています。水道水には一般的にフッ化物や塩素が含まれていますが、どちらも植物や土壌微生物には良くありません。私たちの地域では、地下水は塩分が多すぎて、pH レベルが高すぎて、農業用水として継続的に使用するには溶解固形分が多すぎる傾向にあります。これらの物質は時間の経過とともに土壌に蓄積され、白いチョークのような堆積物として現れ、庭 の活力を低下させる傾向があります。雨水(空から直接、または格納された水源からのいずれか)は、短期的に良いだけでなく、長期的にも土壌から蓄積された堆積物を洗い流し、敏感な生物相の繁栄を促します。
山火事の防護。北米の西半分では すでに山火事が大きな懸念となっていて、気候変動が激化するにつれ、より多くの地域で山火事の脅威が懸念されています。特に農村部では、水をすぐに供給できる状態にしておくことは、消防士にとって大きなメリットとなります。また、山火事被害の低減にも役立ちます。修復林業[Restoration forestry: 自然の力を活かして世界の森林のかつての雄大さと機能を 回復させる作業]では、何らかの方法で除去しなければならない大量の木材が出てきますが、一般的には山積みにして燃やしてしまいます。その被害低減活動が、あなたが避けようとしている森林火災の原因にならないように、燃やしたらいつでも完全に鎮火させるのが賢明です。。。
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