獣皮をなめしてポケット付きのツール・ロールにして、お好みの道具をまとめよう。
文:デニス・ビスウェル (Dennis Biswell)
翻訳:広松 佳苗
これまで私は家庭でなめした獣皮から便利で美しい物を作ることについての一連の記事を発表してきました。この記事では、鹿革から多目的のツール・ロールを作る方法について説明しながらシリーズを続けます。(私の他のプロジェクトに挑戦するには、「鹿の皮のなめし方」2016年10月/11月、「自分だけのモカシンを作る方法」2017年2月/3月、「自分だけのクーンスキンキャップの作り方」2017年10月/11月、「より良い革製エプロンを作る」2018年12月/2019年1月をご覧ください。)
このプロジェクトでは、鹿皮の中央部分、首から臀部にかけてを使います。ツールロールの寸法は高さ 20-1/2 インチ (52cm)、可能な限り幅を広くします。獣皮を選ぶ際には穴の無い多くの革を得られるものを選び、最大限に大きなツール・ロールを作ることができるようにしましょう。
もしこれがあなたにとって初めての革の加工プロジェクトであれば、いくつかのことを学ぶ必要があります。「銀面」はなめす前に毛が生えていた、革の滑らかな面です。「床面」は獣皮の内側であった面で、荒いか砂地です。このプロジェクトを含むほとんどの完成された革プロジェクトは、銀面が外側にきます。プロジェクトが仕上がった際に目に見えないよう、印は革の床面につけましょう。
材料と道具
・革
・巻尺
・直角定規
・万能ナイフ
・バインダークリップ
・油性マジック
・回転式レザーパンチ 又は きり
・4つ穴レザーパンチとハンマー
・人工シニュー糸
・革細工用針 2本
・ビーズワックス
・ハサミ
・ライターかマッチ
・定規
鹿皮の切断
大きな平面に獣皮を置き、最も大きな、穴のない高さ52cmの革を得ることができる場所を測ります。直角定規と万能ナイフを使ってツール・ロール用の革を切り取ります。
道具ポケットを作る
テーブルか作業台の上に銀面を上にして獣皮を置きます。下部の角を掴み、5インチ折り、バインダークリップで何箇所か固定します。この折りたたんだ部分が道具ポケットになります。それぞれのポケットは幅 2-1/2 インチ (64mm) です。直角定規とマーカーを使い、折った部分にそって端から64mmごとに縦線を薄くひき、印付けします。線を引く前に、革の床面に書いていることを確かめてください。革全体の幅によっては、両端のポケットは64mmではないかも知れません。鉛筆や持ち手の細い道具を入れることができます。
きりか 4 穴レザーパンチとハンマーを使って、革の両側に、線上で 1/4 インチ (6mm) ごとに穴を開けます。折り込み部分より 6mm 上のところから始め、それぞれのポケットの上部へ向けて穴を開けていきます。革の左右の端には穴を開けないでください。後のために残しておきます。
クリップを外し、床面が上、ポケットとなる折り込み部分が下(つまりあなたに最も近い)にくるように革を裏返します。ポケットとなる折り込み部分を上へ折り返します。穴を開けた時のようにポケットを形作る穴の列を並べて折りたたんだ部分を何箇所かバインダークリップで固定します。人工シニュー糸、針、サドルステッチを使い、それぞれの穴の列を個別の道具ポケットの形に縫います。
サドルステッチをする
獣皮の 4 倍の長さのシニュー糸を使って縫っていきます。糸を必要な長さに切ったら、一方の端を針に通して結びます。シニュー糸を、5、6cm ほど針から引き出します。ビーズワックスの塊上で数回糸を引きます。このプロジェクトではポケットの下部(折り込みに最も近い穴)から始めます。獣皮の最初の穴に針を通しシニュー糸の半分の長さまでとして、革の両面に出た糸が同じ長さになるように両端を均等にします。シニュー糸の反対側の端をステッチ針に通し、シニュー糸の両端に針があるようにします。。。
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