エネルギー共同体は、ソーラーガーデンを満開にさせる

地域のエネルギー共同組合に加入することで、家庭やビジネスにおいて再生可能エネルギーをお手頃に選択することができる

 

メリーランド州の太陽光発電の共同組合員がソーラーインバータの横に誇らしげに立っている。PHOTO BY SAMIR QADIR.

 

 

 

文:リディア・ノイズ (Lydia Noyes)

翻訳:大本清子

 

力強い、地域支援型ビジネスに感心したことはありませんか? もしあるなら、それはおそらく協同組合でしょう。一般的に協同組合は、労働者や消費者、農民、共に働く人々が、共通の目標を達成するために作られます。

 協同組合は組合員が共同で所有するので、外部の投資者の私腹を肥やすことを許さず、経済的利益は組合内部にもたらすように努めます。

 歴史的に多くの協同組合は、農業やオーガニック食品に関心を寄せていました。米国では協同組合はその数を増やしていて、今や30,000以上の組合が、広範囲の起業のために作られています。その幅は広く、ホテルからホームセンターにまで及びます。そして最近、協同組合のムーブメントは、再生エネルギーの分野を含むまでに広がっています。

 代替エネルギーは色んな点で、協同組合にぴったりです。地域社会で運営される再生エネルギーの試みは、専門家と素人のような人たちを一緒にし、全員が利益を得られるプロジェクトに投資することを可能にしています。このようなプロジェクトは、近所の仲間達で、風力発電の会社の株式を取得したり、バイオディーゼルのために穀物生産管理をしなければ、とてもお金がかかるものです。

 太陽光発電は、再生エネルギー関係の協同組合が実際に取り組み始めている分野です。最近、太陽光パネルは価格も下がり量産され、手に入れやすくなり、多くの人が自分達のエネルギーとして太陽光を求めるようになっています。そして協同組合は、その過程を今まで以上に容易にしています。知識や資源を溜めたので、多くの太陽光発電メーカーが、今や地域社会における太陽光発電を率先し、より多くの人たちの選択肢として太陽光発電の導入を推進しています。

 アメリカで一番良く知られている太陽光発電の共同組合は、ワシントンD.Cにある、マウントプレザント・コーポレーティブ (Mt. Pleasant Solar Cooperative)という、300世帯からなる協同組合です。太陽光パネルをバルクで購入して、地域の専門家達の助けや助言をもらいながら設置した方が、電力料金が安くなると考えた、近所の住民グループによって始められました。創設以来、毎年成長しています。組合員は、専門知識や出費を共有することにより恩恵を受けていて、システムあたりの総費用を劇的にさげています。より多くの人が、太陽光発電を入手できるよう、この協同組合は、その地域にわたって太陽光発電政策を変える提唱をしています。

 太陽光発電の恩恵を受けたいけれど、現在、賃貸住宅に住んでいたり、太陽光パネルを買うお金がない人たちのため、地域の太陽光発電の推進者達は、太陽光エネルギーを調達するための別の提案もしています。ソーラーガーデン(solar gardens)を作ることで、協同組合は組合員に、組合が供給する太陽光パネルを購入するか、またはパネルを借りて、電気料金として支払いをするかを選べるようにしています。このクリーン・エネルギーの共同体は、ソーラーガーデンを、共同利用することを提案した、最初の団体の1つですが、太陽光発電を、個人で修理したり、設置することなく、消費者が欲しいだけの太陽光エネルギーを購入することを容易にしています。

 国の持続可能なエネルギー政策はゆっくりと進んでいますが、この国のいくつかの場所では、地域の組織が再生可能エネルギーを急速に実現していっているのです。

 

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Energy Cooperatives Make ‘Solar Gardens’ Bloom

By Lydia Noyes

August/September 2017