建物のエネルギー監査では、どこから漏れているのか、何が欠けているのかが明らかになり、建物自体を最も効率的なものにでき、エネルギー使用量を削減するためにできる改築の指針を所有者が得られます。
翻訳:沓名 輝政
テキサス州オースティンでは、2008 年に承認された省エネルギー監査・開示条例(Energy Conservation Audit and Disclosure Ordinance)により、一部のエネルギー監査が義務化されています。オースティンでは、2035 年までに 100% カーボンフリー発電を達成することを目標としており、この条例はその目標達成に向けた取り組みの一つの方法となっています。
商業施設では毎年エネルギーベンチマークの実施が義務付けられており、多世帯住宅では 10 年ごとにエネルギー診断が義務付けられています。一戸建て住宅の場合、築年数が 10 年以上経過している場合は、売却時に監査を受け、その結果を新しい所有者に開示することが義務付けられています。Austin Energy 社によると、効率性の向上は排出量の削減に役立つだけでなく、建物をより快適にし、建物の価値を高め、室内の空気の質を向上させる効果もあるとのことです。
Austin Energy 社のプロジェクトマネージャーであるジェシカ・ギャロウェイ(Jessica Galloway)によると、この条例の主な要素は消費者の意識向上であるといいます(多くの効率改善は手頃な価格ですが、取り入れるには実装について知ることが大半です)。監査後に改善を希望する人のために、Austin Energy 社では、低所得者向けの無料の耐候化[ウェザリゼーション:住宅のエネルギー効率を向上させるための改造]など、所有者が効率を改善するのを支援するプログラムを提供しています。
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