塩漬け、保存処理、漬物の卵は、食料室に個性を加え、独特な風味でその後なん週間も賞味できる。
文:カレン・ソロモン (Karen Solomon)
翻訳:金広 まさみ
コンパクトな大きさで、栄養豊富で、調理が簡単で食べておいしい卵は、至る所でタンパク質愛好者への贈り物です。保存処理した卵で変化を加えると、可能性は無限です。保存処理したりピクルスにした卵は、独特の食感で、しっかりとした肉のようになります。そして、どんな料理にも独特の風味をもたらすハーブや香辛料を染み込ませることができます。
たいていの保存料と同様に、塩と酢はここで立役者となります。そして両方とも試して味わって信じられる独特の結果をもたらします。そう、鶏が使い切れる以上の卵を産むのであれ、逃すにはあまりに惜しい農家市場のお買い得を見つけたのであれ、とびきりの新鮮な卵のの余り物を見つけるほど幸運なら暮らしをしているなら、これらのレシピはあなたにぴったりです。
ですから、自分の家族だけでは使いきれないほど、飼っている鶏たちが卵を産むのであれ、逃すには惜しい卵の特売を農産物直売市場で見つけたのであれ、もし、あなたが新鮮な卵が余るという幸運な生活をしているのなら、この3つのレシピをぜひお試しください。
たのしい暮らしをつくる
Egg-cellent Preserves
By Karen Solomon | April/May 2019
塩漬け卵黄
塩漬け卵黄は、おろしてパスタ、スープ、シチューにまぶすと独特な味を添える。Photo by Stocksy/Suzanne Clements
漬ける時間:約 4 日。
もしかしたら、たった今、多くのメレンゲや、エンゼルケーキ 1 個、マカロンをいくつも泡立てて手作りしたところで、残った黄身に気づいたのではないですか。大量のその黄身を塩で保存処理してみてください。そうすると、美味しい秘密の食材がすぐに使える状態で手に入ります。パルメザンチーズと同じように食欲をそそる塩味を添えるのに使って下さい。おろし金でおろしてパスタ、スープやシチューの上にかけたり、アボカドトーストの上に散らします。もし混ぜ合わせたいなら、カイエンペッパーやドライハーブなどの香味料(黄身を壊さないように細かい粉状のもの)を塩漬け卵黄に加えてもよいでしょう。次のレシピは、量を多くしても少なくしてもうまくいきます。4 個の黄身に対して砂糖と塩を各 3/4 カップ使うようにしましょう。出来上がり:卵黄 8 個分。
砂糖・・・ 1 と 1/2 カップ(小分け)
コーシャーソルト [自然塩で代用可]・・・ 1 と 1/2 カップ(小分け)
卵・・・ 8 個
作り方:各 1 カップの砂糖と塩を混ぜ合わせて 8 インチ(20 センチ)四方の角形ケーキ型か、くっつかずに 8 個の卵黄を入れられる大きさの容器の底に入れる。
塩と砂糖の保存処理材にスープスプーンの背を使って 8 個の等間隔のくぼみを作る。深く掘り過ぎないように。卵黄の底の全部分が砂糖と塩に触れているようにする。
別の皿に卵をを割って、卵黄と卵白に分ける。くぼみの一つに卵黄を注意して移す。そして別の使い道のために卵白を取っておく。残りの卵を一度にひとつずつ同じようにする。誤って卵黄を壊しても大丈夫だが、元のままが一番いい。
残りの 1/2 カップずつの砂糖と塩をそっと卵黄の上にかけて小さな山を作る。卵黄の全面が十分に覆われているか確かめる。
皿や容器を隙間ができない蓋やラップで覆う。注意して冷蔵庫に移し 4 日間保存処理する。
4 日たったらオーブンを 93℃ で予熱する。
皿を冷蔵庫から出して塩漬けされた卵黄を全て移動させる。扱えるほど十分硬くなっている。塩と砂糖を捨てて、卵黄についている余分な塩と砂糖を水でやさしく洗い落とす。
天板にワイヤーラックを置く。ラックの上に卵黄を置き天板をオーブンにすべらせて入れる。乾燥させ 35 分で保存処理を終える。これで料理に使う準備が完了。
貯蔵:卵黄をパラフィン紙で覆って冷蔵庫のチーズを入れる引き出しで保管する。時間がたつほど硬さが増し、塩漬けが進む。冷蔵すると少なくとも 3 ヶ月もつ。
たのしい暮らしをつくる
カラフルなビート漬け卵
ビート漬け卵。Photo by Stocksy/Jen Grantham
漬ける期間:4 日以上。
このカラフルな卵は簡単に、美しい持ち運べる持ち寄り料理の一品になります。丸ごと食べたり、サラダの上に薄切りにしてのせたり、割ってきれいなデビルドエッグを作ったりできます。出来上がり:卵 6 個分。
材料:
卵・・・ 6 個
レッドビート・・・ 小 1 個(皮をむき、四等分に切る)
にんにく・・・ 1 かけ(押しつぶして皮をむく)
砂糖・・・ 小さじ 2
コーシャーソルト・・・ 小さじ 2
黒胡椒の実・・・ 小さじ 1
セロリシード・・・ 小さじ 1/2
ディルシード・・・ 小さじ 1/2
唐辛子フレーク・・・ 小さじ 1/4(お好みで)
ホールのクローブ・・・ 2 本
ローリエ・・・ 小 1 枚
水・・・ 1 カップ半
リンゴ酢・・・ 3/4 カップ
作り方:中サイズの片手鍋の底に卵 6 個を注意深く並べ、5 cm の高さまで水を入れる。蓋をして、すぐ沸騰するまで強火にかける。火を止めて蓋をしたまま 6 分間置く。時間が経ったら、すぐに卵を出し扱えるほど十分冷めるまで冷水にとる。
ビート、にんにく、砂糖、塩、胡椒の実、セロリシード、ディルシード、唐辛子フレーク(使う場合)、クローブ、ローリエ、水と酢を片手鍋の中で混ぜ、強火にかける。沸騰させ砂糖と塩が溶けるまでかき混ぜる。火を止めて保温のため蓋をしておく。
その間に調理台に卵の頭と底を軽く打ちつけて殻にひびを入れ、横に転がす。最もうまくいくように、大きくて丸い側から卵をむき始める。殻の内側に小さなくぼみがあるのが分かる側のこと。残りの卵も同じようにする。
殻をむいた卵を 1.5 クオート(約 1.4 リットル)サイズのメイソンジャーに入れる。卵が完全に浸るように漬け汁(固形物質を含んだ塩酢水)が温かいうちにを注ぐ。卵が瓶の側面にくっつくなら、ゆすったりかき混ぜたりしてどの卵の面も漬け汁に囲まれているようにする。
卵に蓋をして少なくとも4 日間冷蔵する。
貯蔵:完全に漬け汁に浸したまま冷蔵すれば、卵は少なくとも 3 週間もつ。
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塩水漬け卵
簡単に作れるが、風味満載の塩水漬け卵は、定番に。Photo by Getty Images/NatashaBreen
漬ける期間:5 週間以上。
卵は多孔性の球体です。殻に隙間があるようには見えないかも知れませんが、液体を通さないわけではありません。あなたは調理した卵を塩漬けにするという考えに慣れているかも知れませんが、殻のままの生の卵を塩水で処理することは新境地の開拓になるかもしれません。卵黄の色は明るく、食感は硬くなります。風味は魅惑的になり ― 塩味で素朴で独特です。これらの卵は食べる直前に加熱調理すべきことに注意してください。半分にしたり刻んでスープ、シチューやご飯の上にかけたりしてください。出来上がり:卵 6 個分。
卵・・・ 6 個
コーシャーソルト・・・ 3/4 カップ
水・・・ 3 カップ
作り方:直射日光の当たらない涼しい邪魔にならない場所の安定した表面に蓋付きの 3 クオート(2.8 リットル)以上入る容器を置く。作業中に割らないよう気を付けて、容器の中に殻付きのままの卵全部を注意深く置く。
水差しの中で塩と水を合わせ、不透明な塩水になるまでかき混ぜる。卵が浸りきるようにそっと塩水を注ぐ。水面より卵が常に下になるようにする。もし卵が浮くようなら、チャック付き袋に水を入れて卵を沈める錘として使う。
少なくとも 5 週間卵を塩水に漬けて邪魔にならない所に置く。(12 週後ではしょっぱすぎて楽しめない。)卵に目に見える変化はない。
調理するには、コンロに小さい片手鍋を置く。塩水からそっと卵を出して、鍋の底に注意深く置く(まだ生なので割れやすい)。完全にかくれるように卵に新鮮な水を注ぐ。蓋をして、すぐ沸騰するまで強火で調理する。火を止めて、蓋をしたまま 6 分間おく。時間になったら、すぐ卵の水けを切り、扱えるほど十分冷めるまで冷たい流水にさらす。
食卓に出すには、殻の全面にひびを入れるため、硬い平面に手のひらで押しつけながらそっと転がす。卵をむく。卵白は固まっているが柔らかく、卵黄はとても硬くて鮮やかな色。丸のままや、縦半分に切ったり、刻んで食べる。
食卓に出す前に、硬くて平らな表面に卵を置き、手のひらで押さえつつ転がして、殻全体にひびを入れる。
貯蔵:一度調理したら冷蔵庫に入れ、1 週間以内に食べる。
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