読者からのアドバイス:野菜の保存、雑草コントロール、害虫よけ、不耕起菜園を鶏がお手伝いなど
Photo by Colleen T. Bell
翻訳:浅野 綾子
粉にする産物
私たちは、小さな自営農園で生計を立て、自家用にかなりの量の野菜を育てています。3人の育ち盛りの子供たちがおり、全てにおいて余分に用意をしておくことが必要です。家族はトマトが大好きですから、たくさん育てます。そこで問題になったのは、冬に必要な分を、限られた場所にどうやって保管するのかということ。そこで、ひらめきました。今では、数百個のトマトを一角のスペースに納めることができ、冬中の食べ物をまかなってくれます。その方法を説明します。
初めに、家族と私で、熟した状態の良いトマトをオーガニックで育てている苗から収穫します。それから、洗って薄くスライス。皮はつけたままにします。そうすれば時間が節約でき、このトマトを使ったスープの素に風味も出ます。
次に、スライスを乾燥機に入れて、その魔法にお任せです。トマトスライスが完全に乾燥したら、取り出して1時間冷まします。冷めたら、私はブレンダーを使って粉にしますが、すり鉢にすりこぎを使っても粉にできると思います。それから、後で使えるように、トマトパウダーを清潔で乾いたビン詰め用の広口瓶に入れます。
スープを濃厚にしたい時や、スロークッカーで作る料理に風味を出したい時、1回に大さじ1杯を取り出してスープなどに加えます。大さじ1杯は中玉トマト1個分。いろいろなトマトの品種で試しましたが、全部美味しく仕上がりました。
このやり方で、玉ねぎやピーマン、バターナッツカボチャも粉にしています。バターナッツかぼちゃの粉は、生のものほどクリーミーではありませんが、子供たちから不満の声が上がったことは1度もありません。4年ほどこのやり方を続けていますが、粉にしたものが悪くなって困ったことはありません。もちろん、粉が悪くなることがあったとしても、その前に私たちはすっかり食べてしまいますが。
メル・クリップ
アーカンソー州セント・ジョー
鹿もウサギも石けんに「あわわ」と言い
友人たちが固形石けんに穴を開けて果樹に吊るすのを見てきました。アイリッシュスプリングソープ(Irish Spring soap)は、香りがとても強く、一番良く効いているように見えます。問題は、雨で石けんが溶けてしまうこと。
そこで、屋外の環境に耐え得るようにフードパックに石けんを入れて、香りは周囲に飛ぶようにすることを思いつきました。ビニタイを箱の上下に回してとめて、ビニタイの先は木や格子棚につけられるよう長く残します。
鹿とウサギよけの両方に大変効果的で数年持ちます。支柱とネットや格子で仕立てたスナップエンドウ、果樹、それに囲いをしたダリアにもこの石けんを吊るします。およそ 3m 範囲に効くようです。
コリーン・T・ベル
アイオワ州・フェアフィールド
アンモニアで害獣忌避
私はカリフォルニア州の牧場にあるオフグリッドの家に住んでいます。1番近くに住む近所の人は、8km 離れています。想像に難くないよう、あらゆる野生の生き物に囲まれているのです。以下は私の対応術。他の方たちにもできるものです。
まず、アンモニア水適量と、手に入る1番安いテニスボール1個か2個を用意します。テニスボールをバケツに入れて、アンモニア水をかけます。1晩漬けて、テニスボールにアンモニア水を浸透させます。それから、ゴム手袋を使って、スカンクやねずみ、アライグマ、その他の害獣を追い出せるように、家の下や屋根裏にボールを投げ入れます。数時間のうちに、害獣は臭いに耐え切れず出て行きます。
犬や猫はこのボールをいじり回すことはありませんし、どんな動物にも害にはなりません。
クレオ・マロン
カリフォリニア州リバモア
不耕起菜園を鶏がお手伝い
秋、収穫が終わった後に、囲いをした不耕起菜園に 15cm 厚の干し草を敷きます。それから鶏を投入。鶏は干し草を裂き、種や虫などがいればついばみ、土を肥沃にしてと、全部を同時にやってしまいます。春の植え時まで、土はマルチで覆われます。植え時になったら鶏を外へ出して放し飼いにし、早植えの野菜を植えます。私は72才ですが、間違いなくこれで腰を痛めずに済み、種蒔きなども簡単にできています。
フレッド・ウルフ
アーカンソー州コンプトン
豚用フェンスでストーブガード
最近薪ストーブを購入して、子供が近づきすぎないように工夫する必要がありました。19ドル程で買った豚用フェンスを曲げ、インシュロックで金網をいくらかつけて端を壁にネジでとめるだけで済みました。
ジェシカ・ロジャース
アーカンソー州ブーンビル
麻布で雑草を抑える
雑草管理にビニールマルチを使うことをやめました。水を通すとされていても、苗の下の土は乾燥していることがわかったからです。
今では約90~120cmの麻布を使い、上に草の切れ端をのせます。水を通して土に湿り気を保ち、雑草を抑え、苗は今までで1番良い状態です。思いがけなく嬉しかったことは、栽培期の終わりにビニールマルチを取り外す手間が省けたこと。麻布はそれ自体腐敗してしまうのです。
リー・ベルローズ
ニューヨーク州イースト・ノースポート
手押し車の道具押さえ
手押し車がガタガタと進む時、シャベルやレーキが地面に落ちないようにするのは大変です。手押し車を押したり引いたりする際、なんと、ホームセンターで買った大きなケーブル・カフ [ケーブルなどをまとめる道具] が格好の道具押さえになることを発見したんですよ!
トム・プレブル
コロラド州ペイトン
酢で汚れ落としと雑草抑え
クッションフロアの汚れを落とす時、バケツに入れた水とお酢を混ぜた水溶液を使います。床が終わったら、テラスの舗装材のひび割れや歩道に流し込んで、芝生や雑草が育つのを抑えています。
マリー・クナーヴェル
ペンシルバニア州サマーヒル
洗濯ばさみで手間無しキッチン
キッチンに2、3個の洗濯ばさみを常備しています。熱湯などに漬ける際、ティーバッグや束ねたハーブをとめておくのに大活躍です。ハーブやティーバッグを1つ1つ取り出す必要がないんです!それに、洗濯ばさみはお皿やポットの縁にぴたっととめておくことができますよ。
サリー・スミス
ニューヨーク州ブーンビル
ダンボールで雑草を抑える
菜園でトマトを育てるのが大好きですが、草取りにはうんざりです。わらマルチに手除草、新聞紙と試しましたが、植える前にだんだんと菜園全体にダンボールを敷くようになりました。今は、穴を開けるのにバルブ・プランターを使うだけ。それから穴の場所にぴたっとトマトを植え、ダンボールの上にわらを敷きます。昨年の夏は草取りをする必要が全くなかったんですよ!
ジョナサン・コナード
カンザス州スターリング
湿ったシリアルを小麦粉の足しに
開けてすぐに食べなかったり、フレーバーが子供たちの好みではなかったりで、箱を開けても食べ終わらずに湿ってしまうシリアルが毎回のように出ます。そんな余ったシリアルを、フードプロセッサーでほとんど小麦粉と変わらないようになるまで粉々にします。パンケーキやマフィンレシピにある小麦粉の4分の1をこの粉に替えます。誰も全然気がつきません!
ステイシー・ミラー
アイダホ州モスコー
スカーティングの利用
毎年羊の毛を刈ります。ほとんどのウールを詰め物や製糸、フェルト作りに使うのですが、それでも「スカーティング [羊毛の裾毛]」と呼ばれる汚れがあったり良い状態ではない部分の有効利用に悩んできました。初めの年、少量のスカーティング部分を洗って、コブオーブン [土で作るオーブン] の1番外側の断熱材に使いました。5年後、このコブオーブンはまだ強度を保っています。その後、羊毛が雑草を抑えるのにも有効だということを発見しました。養蜂巣箱の前の草取りの手間を減らそうと、巣箱の前にたっぷりした厚さにウールを敷いています。ハチは気にならないようです。大変有効で、見た目も良好です。
キム・コナー
ワシントン州オナラスカ
たのしい暮らしをつくる
マザーアースニューズ
Country Lore: October/November 2017
Submitted by MOTHER EARTH NEWS Readers
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