南部スタイルのこのステーキには、ひき割りトウモロコシ、マッシュポテト、ハッシュブラウンを添えて召し上がれ。
この料理はイェーガー・シュニッツェル【狩人風カツレツ】のアメリカ版です。西部全体、特にテキサスとオクラホマ周辺でよく食べられています。Photo by Holly A. Heyser
文:ハンク・ショー (Hank Shaw)
翻訳:松並 敦子
私はこの田舎風フライド鹿肉ステーキをミシシッピ州にあるシティ・グロサリーのシェフ、ジョン・カレンスから教わりました。カレンスの料理本「ピクルス、ピッグス&ウイスキー(Pickles, Pigs & Whiskey)」は私のお気に入りの南部料理本の1冊です。この鹿肉レシピは、その本に載っています。
注意:このレシピでは肉を叩いていきますので、バックストラップ肉を使わなくても、とても美味しいカツレツができます。また、筋を取り除いたもも肉を使うこともあります。私はこの料理をひき割りトウモロコシ、マッシュポテト、ハッシュト・ブラウンと一緒に食べるのが好きです。分量:4人分。
材料:
- 飴色に炒めたタマネギ(好みで)
- バターまたはラード:大さじ3
- タマネギ:大1個、根元から先端まで薄くスライスする
- 塩:ひとつまみ
- 乾燥タイム:小さじ1
- ハチミツ:大さじ1
鹿肉の材料
- 鹿の輪切り肉:4枚
- 塩
- 味付き小麦粉(小麦粉に塩、黒こしょう、唐辛子粉、ガーリックパウダーを好みに合うように加えたもの、市販の魚のフライ用の小麦粉「fish fry」を使っても良い):470ml
- 卵:3個、軽くかき混ぜておく
- 乳脂肪率の高い生クリーム:120ml
- タバスコ
- パン粉【日本式の白くて粒子が大きめのパン粉】:705ml(3-1/2カップ) (普通のパン粉【アメリカで一般的な粒子の細かいパン粉】でも大丈夫)
- ピーナッツ油またはラード
グレービーソースの材料
- 小麦粉:60ml
- (牛肉または鹿肉の)濃いめのスープストック:235ml
- 生クリーム60ml
- グレービーソースに飴色に炒めたタマネギを加える場合は、あらかじめ飴色タマネギを用意しておく。飴色タマネギは数日前に用意して、冷蔵庫で保存しておいても大丈夫。
- 飴色タマネギを作るには、中火~強火にかけたフライパンにバターを入れ、タマネギを加える。溶けたバターでタマネギをコーティングするように混ぜ合わせ、塩とタイムを振りかける。タマネギの端が少し茶色くなってきたら、火を中火~弱火に落とし、フライパンに蓋をする。タマネギを時々かき混ぜながら、完全に茶色くなるまで30分ほど火にかける。はちみつを加えて、さらに10分ほど火にかける。火を止めたら、タマネギをフライパンから取り出し、フライパンを拭きとっておく。
- オーブンを保温設定にして、内側にペーパータオルを敷いた天板を入れておく。このオーブンは、グレービーソースを作っている間に、鹿肉を温かく保っておくために使う。
- 鹿の輪切り肉を2枚のラップで挟んで、ミートハンマー、ゴムハンマーあるいは空のワインボトルで薄く叩く。薄さは好みによりけりだが、3㎜程度、少なくとも6㎜程度の薄さにするのが好ましい。それから塩を振って、なじませておく。
- パン粉を付けるために、浅いボールを3つ用意する。1つ目には味付き小麦粉、2つ目には卵、生クリーム、塩と黒こしょうひとつまみとタバスコ数滴、そして3つ目のボールにはパン粉を入れておく。
- 鋳鉄製又は他の厚手のフライパンにピーナッツ油を底から6㎜ほど入れ、火にかける。小麦粉を少し油に落とすと、すぐにジュージュー音を立てるくらいになるまで、強火で熱しておく。175℃位が目安となる。油が十分な温度に達したら、用意した肉に小麦粉、卵液、パン粉を順にまぶしていく。鹿肉がちょうどきれいなきつね色になるまで、両面を2分ずつ油で揚げる。順番に肉を揚げている間、揚げ終わった肉は、先ほど保温しておいたオーブンのクッキングシートに入れておく。
- 肉を全て揚げ終えたら、揚げ油は大さじ3ほど残して、残りは捨てる。グレービーソースを作るために、残した油を中火~強火で熱する。小麦粉を入れ、クリーム入りコーヒーのような色になるまで、約5~10分よくかき混ぜる。ここにスープストックを注いでいくが、グレービーソースを混ぜる手は休めないこと。ソースはジュージュー音を立てながら、やがて固くなり、混ぜにくくなってくるが、スープストックをゆっくり注ぎ続け、よく混ざり合うまでしっかりかき混ぜる。飴色に炒めたタマネギを加え、数分間、煮立てる。生クリームを加えて、よく混ぜてから、塩、黒こしょう、タバスコを好みで加える。カツレツを盛りつけて、その上に、グレービーソースをかける。
他の鹿肉レシピや、鹿肉料理についてもっと知りたい方は、こちらまで。「美味しく満足、鹿肉レシピ」。
ハンク・ショーは元調理人ですが、現在は食品、釣り、狩猟採集に関する情報を紹介するライターとして活躍しています。本記事は彼の最新刊Buck, Buck, Mooseからの抜粋です。
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October/November 2017
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