ただ希望を選ぶのみ

 最近こんな話が入ってきた。在来の蜂が絶滅危惧種リストに加えられたのだ。そんなニュースに心を痛めながらも、私も奮い立たされた。そもそも、絶滅危惧種リストが不要だったら、また、私たちを取り巻く政治的パフォーマンスや環境ゲーム遊びも不要だったら、良かったのだが。同時に、私は、蜂の健康が本当に注意をひきつけ始めている(この場合、多くはハワイ)ことを慎重に考えて喜ばしく思っている。そして、分類することで、環境の真の管理につながり、多様な関心をまとめて、意義あるやり方で、効果的な実践手法をここアメリカ本土に作り出すことを望んでいる。私にとっては、蜂のいない世界は想像し難い。たとえ、摩訶不思議な近代の化学品のおかげで、そばで突然に、収穫前の油糧種子のヒマワリが立ち枯れて行くのが目に入ったしたとしても。私にとっては、「Hopi Blue」のコーンブレッドに蜂蜜のいない世界も想像し難い。だから私は 絶望を乗り越える希望を選び、農園を管理し続けて、蜜蜂が手近に必要なものを見つけられるようにしている。

 

 

 

 6年前、典型的なカンザスの干ばつが始まった当初(想像出来ますか?手授粉した在来種のコーンが、 青々と茂った生きた状態から、カリカリの植物になり、4日で枯れるなんて)、修理が必要なトラクターのタイヤを載せて町へ向かっていて、お隣さんは荷台の上に種のパレットを載せ、農場へ向っていた。私たちは手を振って、砂利道の真ん中で車を止め、車と車、窓越しに、当時味わっていた異常な農繁期ついて喋った。お隣さんは、カバークロップについての私の考えを尋ね、続けて言った。彼は秋の化学農薬を控え、台無しになったコーン畑に、サヤエンドウ、カブ、大麦、蕎麦の組み合わせで植える決断をしようとしていると。彼は、晩秋にいくらか雨があればと望んでいたが ー 実際そうなった。その年、彼は繁殖用の牛を(深刻な干し草不足により)販売する必要は無かった。カバークロップが素晴らしい 食料となったからだ。

 だから、その農場の土壌の健全性に感銘を受けて、翌春にご近所さんは、約4,000エーカーの土地の一部で年間の輪作の中にカバークロップを使うことを決めた。化学合成農薬の使用を減らすことを望みつつ。また、ご近所さんは、耕せる土地は全て、年間の作付けの一部として、混作のカバークロップを植える仕組みに変えた。しかも、この知識は既に家族の次の世代に伝わっている。

 環境的、経済的、個人的危機は、私たちをコンフォートゾーンから弾き出す。希望は、これらの危険が呼び覚ます多大な必要性から出てきて、希望は、非常に前向きな結果を生み出す。

 私は、怒りや絶望を越える希望を選ぶことで、危機を乗り切り、逆に危機を力に変える読者のみなさんの経験談からぜひ刺激を受けたい。シェアいただけるなら、ぜひ、HWill@MotherEarthNews.com へ私宛の電子メールを送って下さい。触発される経験談はリストにまとめて、この面白い時代に私たちが活躍し続けるのに役立てられたらと思う。

 また2月にお会いしましょう。

ハンク(Hank Will)

 

翻訳:沓名 輝政

 

Just Choose Hope: Musings on Native Bees and Cover Crops

December 2016/January 2017