羽ばたくオオカバマダラチョウの群れが、農場や菜園を縁取るトウワタ属 【白い液を出す植物】の花で一杯の生け垣にとまるのを見て、魅了されない人がいるだろうか?だが、これらのチョウ (自然界の素晴らしい見るべき物のひとつだが) の個体数が年々危機的状況になっている。
中央メキシコのメキシコモミの木の森の高地。越冬地にたどり着くチョウの個体数は、最低記録に達している。オオカバマダラ の10年にわたる個体数の急落の幾多の要因のひとつは、トウワタ属 (オオカバマダラの宿主植物) の喪失。これは、遺伝子組換え作物の農地に使われた農薬の結果だ。科学者の中には、トウワタ属が枯れ果てた一番の元凶は、グリフォサート農薬 (モンサントのラウンドアップ製品の有効成分。他の製品も多数。) だと疑う人もいる。この問題は、干ばつや農業生育地の喪失を伴い、完璧に自然の要因と人為的要因の猛威。トウワタ属、オオカバマダラチョウ、その他トウワタ属によくいる推定130種の昆虫の喪失に拍車をかけてきた。
トウワタ属は、オオカバマダラ が使う唯一の宿主植物 。トウワタ属 無しでは、オオカバマダラは存在しない ― 中西部の農業地帯で、1999年から2010年の間に、オオカバマダラが58%減少。
幸い、農家や菜園家の中には、雑草と害虫を何とかする方法 (また、土壌の耕土の深さを維持し、受粉者を豊かにすることも) を見つけた人もいて、農薬を使わず、動物を活かして、除草剤をピンポイントで使用している。
2014年の春分 【春の昼夜平分時】 から始まり、6月の全国授粉者週間 (National Pollinator Week) まで続いて、何千人もの人々がイベントに参加し、「オオカバマダラ活動 (Moving for Monarchs: M4M)」 をしている。M4Mイニシアチブは、また、6月にワシントD.C.のナショナル・モール でイベントを開いている。大学や菜園クラブは、オオカバマダラ の復活を主張し、トウワタ属の育て方のワークショップを主催している。オオカバマダラ保護の価値ある副産物として、北米全域で学校へ通う子供たちが、とても美しい オオカバマダラの群れについて学び続け、楽しめる。
「オオカバマダラに居場所を (Make Way for Monarchs)」 は、トウワタ属のチョウの復活同盟で、目指すところは、生育力のある トウワタ属 の数を回復すること。また、公共と個人の共同活動を増やし、北米の トウワタ属 の数を回復すること。
あなたも参加出来る: 自分の庭で固有種のトウワタ属を育てよう(秋に道の脇からふわふわの種を集められる)。自分の庭や近所でトウワタ属に付いているイモムシの数を数えよう。オオカバマダラの移動の日付を記録しよう。そして、データをオオカバマダラ・ウォッチ (monarch watch) へ提供しよう。
How to Help Save the Monarch Butterfly
By Gary P. Nabhan
April/May 2014
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