どのタイプの小麦を育てるべきか見定めよう。それから、この主要作物をどのように耕し、処理してキッチンで使えるようにするか学ぼう。
北米のかなり多くの地域で、小麦を育てるのは簡単。日陰にならない程よいサイズの区画、正しい種、わずかな道具があれば良い。お住まいの地域の天候やあなたの栽培手法によって、小麦を小区画で (例えば46平米) 7~23kg の穀物が採れる。そう、かなり幅があるが、土壌、雨、温度、嵐、病気、害虫、まぐれは、場所場所で、年々変わる。それらが小麦の収量と質に強く影響する。でも、最初は、どの品種を蒔くか選ぶことから。
品種を選ぶ
小麦を育てると決めたら、まず3つ選択することに: 冬か春か、赤か白か、籾付き【脱穀後も籾が残る】か玄麦(籾みをとったままで精白しない)か。デュラム、スペルト、エンマー、ヒトツブコムギなど小麦の様々な品種の詳細は、2014年2/3月号(オンラインは、「小麦の種類: どの種類をどうやって育てるか」)を参照。
冬小麦は、秋に種を蒔き、翌年の春か夏に収穫する。春小麦は、普通のものやデュラムなどだが、越冬できないようなカナダや合衆国北部地域で栽培 (初春に種を蒔き夏に収穫)。季節毎の品種は重要: 寒い気候を経ない冬小麦は穀粒をつけず、秋に蒔く春小麦は、冬の凍結で枯れる (春小麦を秋に蒔ける凍結の無い地域に住んでいない限り)。
赤か白か選ぶのは、盛夏に雨の多い地域で育てない限り、それ程重要ではない。そのような状況下では、白小麦の穀粒の方が赤いものよりも、熟す前の穂発芽【収穫期前の降雨で、穂上の種子が発芽する現象】が起こり易い。わずかに発芽し始めるだけでも、パン作りの小麦の穀粒の質に影響する可能性がある。
地域によっては、幅広い種類の病気や害虫で悩ませられる。近年開発された品種は、古いものよりも耐性が高い傾向がある。だが、いつでもそうではなく、どの品種にも1つ2つ弱点がある。リスクが嫌なら、特に、住んでいる地域で小麦を襲う病気が疑われる品種は避けよう。地域の農業生産者か普及事務所に尋ねて、耐病性のある品種を提案してもらおう。
現代小麦の原種玄麦 ― 中でもヒトツブコムギ、エンマー、スペルト ― は、冬か夏、赤か白があり得る。これらの品種は、自家栽培コミュニティーでますます人気が出ている。これは風味と質の良さが理由。でも、あなたの自家製小麦が玄麦なら、これらの古代穀粒を食べられるようにするには、多くの工程が要ることを受入れなければならない(後述の「古代の小麦とやっかいな籾」を参照)。
高品質な種を選ぶ
品種選びと同じくらい重要なのは、蒔く種そのものの質。「よく見落としがちな本当に重要な面は、良い、高品質な種を蒔く必要があるということ。品種に見合い、病気や害虫と無縁で、雑草の種で汚染されていないことです。」とコーネル大学教授で小麦育種家のマーク・ソレル(Mark Sorrells) は言う。彼は、在来有機小麦種のプロジェクトを主導している。
種を買う時、種はぷっくりとして、土、雑草の種、その他の外来物質と無縁なものを。それから、最低、品種名、発芽率のラベル表記があるものを。トランスジェニック(遺伝子組換え、GM) 種子を買う心配は無用。GM小麦は市場にない。小麦種は、トウモロコシの交配種のようではない ― 収穫した種を次の季節に蒔くと同じ品種の作物がなる。自分の種を採ると、自家製小麦の質を確保できる。収穫や処理する中で、食べる小麦を望むような質にできる(詳しくは後述)。
土壌を準備する
住んでいる郡の農業普及事務所や大学の土壌試験で、あなたの土壌が酸性過ぎる(故に石灰が要る)かアルカリ性過ぎるか分かる(解決策は、「菜園の土壌のpHの問題」を参照)。また、主要栄養素(窒素、リン、カリウム)が不足していないか、小麦に極微量に必要なミネラルを加える必要があるかどうか分かる。
たんぱく質が多く含まれるおかげで、収穫した小麦には、土壌から得た大量の窒素が含まれる。必須要素、窒素は、次の季節に育つ株が取込めるような形態で土壌に保存されなければならない。堆肥化した動物の糞や植物性堆肥もまた、有機物を土壌へ加えるもので、一般的に好ましいとされ、種蒔き前にばら撒かれている。だが、これらの資材は比較的窒素含有量が少なく、最適な肥沃度とあなたが思う以上に使う必要があるだろう。ジャック・レイザー(Jack Lazor) は、彼の本「オーガニックな穀物栽培家(Organic Grain Grower)」(マザーアースニューズは強く推奨)で、小麦1エーカー当たり、未完熟でなく、4トンの堆肥化した糞か12トンの腐らせたものを勧めている。。。
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From Field to Flour: How to Grow Wheat
April/May 2014
By Stan Cox
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