共通地点を見いだそう

編集長のハンクが読者に強くすすめること:直面する課題の解決をめざして他の人たちとの共通点をみつけよう!

 

肩をならべ、手をとりあい、解決策をさぐる。Photo by Adobe Stock/kieferpix 

 

今、カンザス州は冬の季節。今シーズンは上がったり下がったりで、温度差が39度もちがうなんてことが日常になっています。日は短く、屋外での雑用も少なく、気に入ったテーマについて調べることができています。何が人を突き動かすのか - 特に人はどうやって特定の流派に共鳴するのかということもその1つ。最近の関心の的は、持続可能な農業、再生可能な農業、有機農業、クリーンフード、環境、花粉媒介虫の保護 (pollinator protection) 、それからその関連分野の微妙なちがいです。

 食べ物や農業、環境汚染の問題についていえば、すべて私たちの健康に直接影響をあたえるものではありますが、特段の明るい見通しは持っていません。それぞれの流派はある解決方法に力を注ぐあまり、他の流派が提唱する方法の評価を落とすのに多大なエネルギーを費やしてしまっている。これがあきらめの原因の1つです。全体からみれば何ともったいないことか。様々な分野での建設的な原動力を、ほとんど全員がエネルギーを浪費する泥沼に変えるというムダに力を使っているのです。仲間たちは自分の流派(再生可能な農業、持続的な農業、有機、パーマカルチャーなど)にこだわるあまり、すべての流派が少なくとも部分的にはめざしている目標を見失っているのです。

 地球がかかえる問題をいくつか解決することをめざしたそれぞれの運動には、独自の教えがあります。各教えには、実践的にほとんどまたは全然重なり合う部分がない場合もあるかもしれませんが、普遍的な解決策になる即効策もまた存在しません。そしてそれは将来においても存在しないのです。問題の解決にむけた方法は多くあり、根本的な解決をめざして動きたいなら、互いの努力を支えあえる共通地点を見つける方が賢いでしょう。

 戦争は、宗教、人種、政治的信条などをめぐって行われてきました。この地球に残されたものをそのままに残したいのなら、共通地点の小さな場所を見つけだしてそこにつどい、ただ漫然と流派内の行動予定をすすめるのではなく、持続する真の解決策へと対話が私たちをどのように導くのかを見るのです。手に手をとって、ちがいを受け入れ、自分たちの流派の外へと飛び出すのです。

 夜のひとときを読書や勉強、思索、計画づくりをしてくつろぐのがお気に入りなら、お気に入りのことについて教えてくれませんか。特にさまざまなグループと共に活動して、共通地点的な場所を見つけるのに成功している方がいらしたら、ぜひその活動についてお聞かせください。いつものように、メールは HWill@MotherEarthNews.com までお気軽に。今後の号で、解決策をあつめたリストを掲載できるかもしれません。

また6月にお会いしましょう。

ハンク

翻訳:浅野 綾子

 

たのしい暮らしをつくる

マザーアースニューズ

購読登録はこちらからどうぞ

 

今号のかんたん購入は

こちらからどうぞ

 

Finding Common Ground

By Oscar H. Will III|  April/May 2018