どんな種類のエサを鶏にあげたらいいのでしょうか?
鶏に最適なエサは条件によります。鶏の週齢、食肉用か卵用か、早く育つ交配種かゆっくり育つ在来種かどうか。市販のエサはたいてい、「粉末飼料(mash:細かく挽いた配合飼料で、見た目は粗い小麦粉)」ですが、粒状やペレット状のものも選べます。選択肢をひと通り挙げます。
幼すう用(雛のスターター): 人間の赤ん坊が最初から大人の食べ物を食べないのとちょうど同じ様に、卵からか孵ってすぐの雛にも特別なエサが必要です。雛のスターターは、離乳食のようなもので、たとえば、成鳥のものよりも、たんぱく質やアミノ酸がはるかに多く含まれています。3週齢ぐらいまでは、雛のスターターを与え、その後、中すう用のエサに切替えます。
中すう用(grower ration): 育成用のエサには、雛のスターターよりもたんぱく質が少なく脂肪分が配合されています。卵用鶏には、育成用のエサを与え続けます。早く成長する種(レグホーン、交配種など)は12週齢頃まで、ゆっくり成長する種は15週齢頃まで与えます。
肉用鶏(fryersやブロイラー)では、交配種は6、7週齢、コーニッシュのような昔ながらの肉用鶏は8、9週齢、伝統的な兼用品種は10~12週齢で大すう用に切り替えます。
中すう用のエサに切替えて3週間ほどしたら、エサにいくらかスクラッチを混ぜ、同様に少量の残飯(詳細は最後の2段落を参照)も混ぜます。
大すう用(finisher): 大すう用の飼料は、屠畜直前の数週間に肉用鶏がいっきに成長するよう調合されたものです。成長がすばやいほど肉は柔らかくなり、利益率も上がります。大すう用の飼料は、中すう用より、たんぱく質が低く、脂質と繊維質が高めで、屠畜の直前まで与えます。与える期間は品種によって開きがあり、成長の速い交配種なら約8週齢、大きな兼用品種では22週齢。通常、フライ用の若鶏は早めに屠畜され(9~12週齢)、ブロイラーは15〜22週齢ごろです。
成鶏用 : 卵用鶏については、いくつか市販品から選べます。ひとつには、たんぱく質が16%の完全な粉末飼料を与えるか、栄養を補うためにスクラッチを入れたたんぱく質が高め(通常20%)の粉末飼料を与える方法があります。
スクラッチ:飼育場の地面の上か、干し草と藁の寝床で与えられる穀物のブレンドのことです(鶏は干し草と藁の間から啄み、鶏小屋は清潔で温かく乾いた状態に保たれます)。鶏が高エネルギーの穀物や種を摂取できる上、彼らにとって自然な行動である大好きなスクラッチ(突っつく行動:故にエサの名前に)をさせることができます。
グリット(grit): 鶏の筋胃には小石や砂などが必要です。筋胃とは、鶏の消化器官の筋肉のひとつで、穀物や他の飼料を砕きます。平飼いの鶏なら、うろつきながらグリット(小石や砂)を見つけられますが、ケージ飼いの鶏には手助けが必要です。グリットは飼料店で買ってもいいし、自分で集めたものを鶏小屋に小さなバケツ一杯分置いておいてもいいでしょう。石灰石の塊を砕いてグリットに混ぜたり、大きめの浅い鍋に石灰石を入れ、砂浴びをさせたりする飼い主もいます。いくつか実証されていますが、粉末から十分なカルシウムを摂取することで、卵の殻が丈夫になります。
Homegrown Chicken Nutrition: What to Feed Your Poultry
3/18/2014 3:45:00 PM
By Jody Padgham, Midwest Organic and Sustainable Education Service
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