家の窓の断熱カバー類を買う前に、断熱カーテン、断熱パネル、シェル・シェード(Cellular Shade)などの利点欠点のチェックにもう少し時間をとりましょう。また、プチプチや、アクリル板をつけるなど、お金を節約して快適に過ごせるDIYの窓処理もありますので、ご覧下さい。
家の外観、気分、機能を左右する決め手となる窓は適切なものが望ましい。しかしベストと思える窓でも住む者の要望すべてを満たすわけではない。採光と景観、防寒、などなど。断熱カーテン、ブラインドのような省エネな窓周りにすることで窓をもっとよくすることが出来る。少ない投資で窓を省エネにして家を快適にする方法があるのだ。断熱カバーも自分で作れるのだ。
窓の外側
窓はしかるべき理由で「壁の穴」とよく形容される。米エネルギー省(DOE: The U.S. Department of
Energy)は、一般的に古い家では年間の25%は窓があるから余分にかかるコストであると報告している。40%に上ることもある。
効率の良い窓を持っている家主でももっと良くしたいと思うだろう。「もともとある窓がベストかどうかは関係ない。まず最初に使い方を考え直すんだよ。」と言うのはビルディンググリーン出版(BuildingGreen)テクニカルサービス副代表のピーター・ヨスト(Peter Yost)。ブラインド、断熱シェイド、暖房カーテン、その他のカバーを加えるよう考え直せる。
どうやって窓周りを有効かつ省エネに保てるのか?最大限に利用するには調整を効かせることだ。季節と時間によって太陽熱、光、新鮮な空気と眺めを取り入れたいときと、逆にプライバシーと省エネ、快適性を重視したいときがあるだろう。
新しい窓のコストパフォーマンスを考える
省エネ機能の窓に交換すれば光熱費が下がるといわれるとその気になってしまいやすいが、エコ建築の専門家の意見は費用対効果が良くないというところで一致する。費用のかからないプラスティックシートや暖房カーテンに軍配があがる。ミズーリ州インディペンデンスのハスモア・テクノロジー(Hathmore Technologies)のホーム・エナジー評価者でトレイナーでもあるケン・リアド(Ken Riead) は「いまある窓が一般的なものなら、交換しても省エネで元が取れるわけじゃない」と語る。
ホームエナジー検査を受ければエコウィンドウを持つべきかどうか一番手っ取り早くわかる。窓交換、断熱壁、または冷暖房システムを変えるのと比較にならない安い値段、わずか数百ドルでホームエナジー専門家が家に来て節約できるエナジーと元手を取るのにかかる期間を教えてくれる。窓に関しては特に、新しい窓、雨戸、目詰め材、コーキングなどから適した方法を割り出してくれれるのだ。(詳細はHome
Energy Audits: Measure Your Energy Costs and Add Up the Savingsで)
もし既存の窓を交換することにしても、機能向上の方法を知っておくのは大事だ。雨戸は別としてセルラー・シェイド、暖房パネル、オーニング(日よけ)など省エネ効果のある窓周りはホームエナジー検査の対象外で推奨してくれないだろう。更なるリサーチが必要になるが、ラッキーなことに大部分の聞き込みはなされている。
「窓周りのオプションを考える(*日本語版に掲載)」チャートから始めるのが良い(イメージギャラリーも参照のこと)。見てもらえればわかるが、誰にとってもよい窓周りというのはない。断熱効果がトップのセルラー・シェイドが確実な選択だと思うかもしれないが、水滴に弱いので寒く湿った気候では大問題になる。どんなカバーでも暖かい湿った空気が冷たいガラスに当たってしまえば結露になる。木の窓枠では腐敗とカビの危険があるのだ。
空気のバリアを作って水分が冷えたガラス面につくのを阻止すれば結露ができない。気密性のある素材で出来たウィンドウ・キルト(window
quilt: 断熱シェイドの一種と言える)でぴったりと窓枠につければよい。下に重り、マグネットテープ、ベルクロ、スナップ、フックなどつけると役に立つ。
高断熱のウィンドウ・キルトは簡単なDIYプロジェクトだが、景観、換気性、採光を失わない省エネカーテンの方が好みかもしれない。外側につける雨戸は採光と景色を保てるが、結露に弱いし値が張る。昔ながらの手作りカーテンは手頃で開け閉めも簡単だが断熱効果はほとんどない。長所と短所を良く考えて選択することだ。
断熱カーテンを縫ったり雨戸の予算を組む前にビルディング・グリーン、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National
Laboratory)、米エネルギー省の共同企画「窓のカバーとアタッチメント(Window Coverings and Attachments)」で様々な省エネの窓周りの比較をするとよい。ウェブサイトはかなり良く出来ている: ユーザーが選ぶ自分の気候帯や地域などに基づき提案をするツールがある。例えば、寒い北部の気候では、湿気と結露の問題に細心の注意が必要で、窓のカバーの種類を間違えるとずっと損傷が残る可能性がある。結露に耐性のある窓周りを選ぶことで問題を避けることが出来る。もし北の寒い地域に住んでいると入力すると、結露への耐性が初期値として自動選択される。好みのもので選択肢をしぼることも出来る。夏に日よけをするだけが目的なら選択ツールがそういう窓のカバーを示してくれる。さらに省エネで、耐久性もあるものを選ぶための注意点なども教えてくれるのだ。
DIY
窓の基礎的な修繕や密封についてはダン・チラス(Dan Chiras)のグリーン・ホーム・インプルーブメント( Green Home Improvement)を参考にしてほしい。コーキング、目詰め材、断熱シェイドの設置、自作の雨戸などについて詳しく解説してくれる本だ。
元航空エンジニアのゲイリー・レイサ( Gary Reysa)のウェブサイト、ビルド・イット・ソーラー(Build It Solar)もオンラインの良い資料だ。マザーアースニューズでもレイサのDIYホームエナジープロジェクトを掲載している。彼のウェブサイトには窓の省エネ化も含めて様々なエネルギー節減の情報が詰まっていて数多くの情報源にリンクも貼ってある。彼が実践した段ボールのシャッター、プチプチのカバー、内側の固定窓パネルの詳細も見られる。
断熱カバーの仕組みと手順についてもっと学びたい人、特に自分でやってみたいという人には最後にウィリアム・ラングドン(William Langdon)の「可動性のある断熱法(Movable
Insulation)」を強くおすすめする。ノースカロライナ在住の建築家が1980年に出した本がいまだに参考として使えるのだ。オンラインで古本を探すか、ノレッジ出版(Knowledge Publications)で再版を頼める。
ラングドンは「家庭の窓にブラインド、暖房シェイド、断熱カーテン、シャッター、またその他のクリエイティブなアイテムを使うことで劇的な省エネ効果がある」と述べている。結論として何百ドルも冷暖房費を節約できて家の快適性を高められるのだ。
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