環境ホルモンによって太る?

オビーソゲン。その名が全てを語っている。カリフォルニア大学アーバイン校の発達と細胞生物学の教授であるBruce Blumbergによって2006年に特定されたオビソーゲンは、環境ホルモン外因性内分泌かく乱化学物質として知られる合成化学物質の大きなグループの一部である。身体機能をコントロールするホルモンと化学構造が似ているが、オビソーゲンは通常の細胞の成長の邪魔をする。

  まだ新しく、発展途中であるオビソーゲンに関する科学は今年の初め、National Institute for Environmental Health Sciencesによる一流の出版物、Environmental Health Perspectivesに載ったBlumbergの共著の研究論文によって驚くべき展開を見せた。その研究では妊娠中のマウスを、低濃度のトリブチルスズという塗料やプラスチックに添加される抗真菌性の化学薬品にさらさせた。その結果はマウスの体脂肪と肝臓の脂肪増加が、直接はさらされていない2世代目、3世代目までにもわたって起こるというものだった。

「私たちは科学物質が未来の世代にわたって影響を与え続けることを証明した。」とBlumbergは言う。「ということは、私たちは環境に放出する化学物質の種類にもっと気をつけなければならないということだが、そうしていない。」

  オビソーゲンは私たちが日々触れ、匂い、味わう物質に含まれている。ではどのように身を守ればよいというのか?Blumbergは生活の中からプラスチック製品をできるだけ無くすように、また包装されたり、加工されたり、あらかじめ作られたりしてある食べ物を避けることを薦める。ビスフェノールABPA)という多くのプラスチック包装や缶の内層に使われる内分泌かく乱物質を避けるために、新鮮な食材で自分の食事を作ろう。そしてその食材が有機のものなら尚良い、と彼は付け加える。(より重要な避けるべきプラスチックについては、http://goo.gl/XrK5F

  私たちの生活に蔓延する化学物質の影響の詳細については、Blumbergはカナダの環境活動家Rick SmithBruce Lourieの著書「Slow Death by Rubber Duck」(注文は80ページ)を読むように薦めている。でもそれを読んだあと、笑いを取り戻すために好きなコメディを見たくなるかもしれない。「何かを恐れることによるストレスは、化学物質の影響と同じくらい悪いこともある」とBlumbergは忠告する。

  

Obesogens: Are Endocrine Disruptors Making Us Fat?

By Joanna Poncavage 

August/September 2013

 

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