お手頃な太陽光発電(その2)

設置方法

 

都会や住宅地では、ほとんどの太陽光パネルは屋根の上に、木や隣の家よりも十分高い位置で、壊される危険や、泥棒、もしくは好奇心旺盛な子供から離れたところに設置する。農村地域では、太陽光発電システムは、家や離れの屋根の上や、地面に固定された架台の上に設置する。地面設置たシステムは、屋根の上が日陰になっているか、ソーラーパネルが設置しづらい状況にある場合の選択肢だ。架台は、地面より高く設置するために、ポールの上に取付ることもできるだろう。

 最適なパフォーマンスをさせるために、ソーラーアレイは、空気が上下に循環して自然に冷やしてくれるよう設置すると良い。ソーラーアレイが冷えていればいるほど、電気をつくりだしてくれる。屋根の上に取り付けられたソーラーアレイは屋根の上に平らに設置されるかもしれないが、空気循環のために6インチ(約15センチメートル)持ち上げるか、架台の上に置くと空気が良く循環してソーラーアレイが良く冷える。

 架台に設置したソーラーアレイは調節もできることがあり、列の傾きを手で変えて、太陽の傾きの変化に1年中対応できる。これで太陽光発電システムの出力を向上できる。ポール設置のソーラーアレイは一年中毎日、日の出から日没まで太陽を追いかける自動追尾装置を付けて設置することもできる。このシステムを一年中太陽の光にフルアクセスできるまっ平らなところに設置すれば、自動追尾シ装置で、太陽光発電システムの出力は20%以上になる。これは一般的に家庭用というより、商業用に使用されていることが多い。

 ほとんどのソーラーアレイは固定で、動かすことができない。アレイは真南を向いていて、1年の発電量がもっとも多くなるようにしてある。また、住む場所の緯度に合わせて傾きを決める必要がある。もし、緯度40度のところに住んでいるなら、傾き具合も40度であるべきだ。太陽光発電設置業者が正しい角度を決める手伝いをしてくれる。

 

費用と補助金

 

ほとんどの家庭が300010000ワットの太陽光発電システムを必要としており、系統連結システムの費用は大体1ワットあたり5.50ドルぐらいになる。5000ワットのシステムでは、約27,500ドルぐらいになる。しかし、寛大な補助金のお陰で、この初期費用が劇的に下がる。2016年まで、連邦税の30%までが減税される。5000ワットのシステムなら、8250ドルの減税を受けることができ、システムの費用は19,250ドルまで落ちるのだ。

 追加の補助金も先進的な州では利用でき、直接州からもしくは電力会社から与えられる。例えば、ミズーリ州とコロラド州の一部では、投資家所有の電力会社が1ワットあたり2ドルのリベートを与えている。5000ワットのシステムでは、システム稼働後すぐに10,000ドルの支払い受けることになる。このような地域では、同じ5000ワットのシステムの費用は9,250ドルだけだ。

 商用でも、税額控除と電力会社もしくは州からのリベートがある。更に、太陽光発電システムの短期間の減価償却を適用できる。これはつまり、会社が5年でシステムを減価償却できるということだ。税率等級にもよるが、15%~30%の減税効果がある。15%の減税効果で4,125ドル下がる。これらの奨励金制度によって、5000ワットの太陽光発電システムの費用は5,125ドルになる。農村地域でのビジネスであれば、アメリカの農業助成金(REAP grant)に申請することができる。システムが稼働すれば、米国農務省が、会社の銀行口座に初期投資費用の25%を振込む。5000ワットのシステムでは、助成金額は6,875ドルになる。これらすべての奨励金に適合する会社なら、実際1,750ドル儲かるのだ!更に、システム寿命3040年は電力料金がただになる。

 これでも足りないかのように、電力会社の中には、消費者の再生可能エネルギーにお金を払うところもある。これは複雑なしくみで、州政府が課す再生可能エネルギー生産目標を電力会社が達成するためのものだ。電力会社は再生可能エネルギ-により発電された電力1000キロワット時に対して50ドルから100ドルで買取る。中西部の5000ワットのシステムで、日当たりの良い所であれば、30年間、年間6500キロワット時生産することができるだろう。1000キロワット時で50ドルの買取りなら、再生可能エネルギー補助金として毎年325ドルで電力会社が買取る。一般的には10年分一括買取りで、この場合は3250ドルになる。

 このような奨励金は太陽光発電システムのトータルコストを劇的に下げる。仮に、30%の減税措置だけを適用したとしても、システムによって発電された電力は1キロワット時あたり10セントになり、多くの都市の電力会社と同等の値段だ。もし、もっとも良い太陽光発電奨励金を使って50%まで削減できたら、耐用年数に渡って発電費用は7セントになる。これは、2011年のアメリカの平均電力料金が1キロワット時あたり11.8セントだったことを考えると、とてもお値打ちだ。

 もし、太陽光発電システムを買う十分なお金がないなら、リースもできる。幾つかの会社では手数料無しでシステムを家に取り付けてくれる。これらの会社は、リース期間中、電気を定額で販売する。(詳しくはhttp://goo.gl/NE9EP参照)

 以上のことから、太陽光発電は今までで、最も購入しやすくなっている。太陽光発電を取り入れるのは、環境にとって良い選択であるだけでなく、多くの場合、電気料金の節約にもなる

 

Dan ChriasMENの寄稿編集者であり、Solar Electricity Basicsを含む30冊の本を執筆している。ミズーリ州GeraldEvergreen Instituteにて太陽光発電の講義をしている。(www. EvergreenInstitute.org)

 

資料

州政府の奨励金データベース

www. DSIREUSE.org

州政府及び地方の太陽光発電奨励金と再生可能エネルギーの計測方法について。

 

American Solar Energy Society

www. ASES.org

このNPOSolar Todayという雑誌を出版しており、アメリカ全土に支部を持っている。毎年10月に行われるNational Solar

Tourを企画している。

 

Build It Solar

www. BuildItSolar.com

Gray ReysaMENに度々寄稿してくれている。彼のサイトに行けば、DIYソーラープロジェクトのアドバイスと計画案を得られる。

 

Find Solar

www. FindSolar.com

このサイトは、太陽光発電の概算費用を出すのと、あなたの地域にいる太陽光発電専門家を探す手助けをしてくれる。


お手頃な太陽光発電

 

More Affordable Solar Power

By Dan Chiras
August/September 2012

PHOTO: ROB CARDILLO